七夕といえば短冊。七夕近くになるとスーパーや文房具屋に突如として現れる短冊ですが、いったいどこからくるの? その疑問に答えるべく、全国各地の七夕イベントに短冊を納品している短冊のスペシャリスト、若狭屋紙商店の齋藤さんにお話をうかがいに行きました。
若狭屋紙商店の店内の飾り
― 一年に一度しか使われない短冊ですが、それ専門のメーカーがあるのですか? 齋:「いえいえ、ほとんどの場合は紙加工会社がその時期のみ作っています。生産の基準となる紙の大きさがあって、1091mm×788mmなのですが、(模造紙の大きさですね)それを綿密な計算をして無駄がないように切り分けるのです。ひとことに短冊といっても、よく小学校などで使う折り紙を切ったようなものから、商品のおまけに使う小さいサイズのもの、和紙のような風合いの高級なものまでいろいろとあるんですよ。こちらが和紙風のものですね」
― 確かにいろいろな色があって綺麗ですね!厚みも名刺ぐらいあってしっかりしてますね」 齋:「はい、あまりに綺麗なのでイベントなどをするとお客様が持って帰ってしまうんですよ(苦笑)」 ― 今まで七夕の短冊って、適当な結び方をしてずるずる落ちたり結び目が汚くなったりしていたんですが、上手な短冊の結び方ってありますか? 齋「そうですね、だいたい3種類ぐらいの結び方があります。 まずは保育園や幼稚園などでよくする結び方。こよりを輪にして短冊の裏にセロハンテープで止めるだけです。見栄えはそんなによくありませんが、小さい子どもがいる場所だったら簡単でいいですね。
2番目はオーソドックスな結び方。短冊の穴にこよりを通して、短冊の裏で一回結びます。こよりのもう一方の端を笹に結び付けてできあがり。仕上がりは綺麗ですが、ちょっと力を入れると短冊にぐしゃっとしわが入ってしまうので、注意してくださいね。
3番目は、私がおすすめしている、一番簡単な結び方。着物のたとう紙に使う、耳つきこよりを利用します。耳つきこよりなら、穴に通せば自然に留まります。あとはこよりのもう一方の端を笹に結ぶのみ。」
― おおおっ、これは簡単ですね。齋藤さんが思いついたんですか 齋:「いいえ、イベントでお客さまが実際にこうやって結んでいるのを見て、これはいいなと思ったんです」
― 最後に、七夕に関わる数少ない職業についておられる齋藤さんから、七夕に対する想いをお聞かせください 齋:「七夕で盛り上がるのは幼稚園や小学校ばかり・・になってしまっていますが、本当は大人にこそ楽しんでもらいたいと思います。七夕伝説は子どもではなく、大人の男女の話なんですから。七夕も大人が楽しめる、真夏の夜の夢として盛り上がってほしいですね。」
齋藤さんが目指しているのは、「紙を通じて日本文化を継承していくこと」。 みなさんも今年はちょっと上品な短冊に、大人ならではの夢を書いてみませんか?